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第46話

私は深呼吸をして、周囲の鏡を見つめる。鏡の向こう側に何があるのか、私には分かっている。快適なソファや椅子に座って、私が服を脱いでショーを始めるのを待っている人々がいることを。

この考えが私の体を熱くさせ、背筋に汗が一筋伝う。

私はロイド氏の方を向き、正体不明の観客に背を向ける。私たちの視線が合い、ドレスの肩紐をゆっくりと滑らせながら、微かな笑みを彼に向ける。その動きで彼を魅了するように。

もう一方の肩紐も肩から落ち、私は唇を潤す。

自分の体を抱きしめるように、腕や鎖骨、そして何も付いていない首筋に手を這わせる。

何も付いていない首。

そう、ここには何もない——首輪も、所有の印も。

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