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第52話

携帯の目覚ましで目が覚めた。自分がどこにいるのか把握するのに少し時間がかかった。また見知らぬベッドで、見覚えのない部屋にいた。でも、携帯に手を伸ばしてアラームを止める時も、リラックスした気分だった。腰に回されていた腕がきつくなり、引き寄せられる。ハンターが首筋に顔をうずめ、彼のひげがくすぐったい。私はくすくす笑いながら、逃れようともがいた。

「一日中ベッドで過ごすのもいいんじゃない?」彼は睡眠の名残で少しかすれた声で提案した。

「仕事をさぼるの?」私はわざと驚いたふりをして尋ねた。

「うん。時には悪い子になることも必要さ」彼は言った。私はまた笑った。

「あなたは言うのは簡単よね。オーナ...