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チャプター 86

アローラの視点

それがカチリとはまるのを感じた。私たちの足元の地面そのものが揺れるのを感じ、他の者たちは地面の揺れに息をのんだ。その時、私にはそれが見えた。私たちの絆は、時を超えて広がる無限の輪……終わりなく……私たちの力が、私たち自身へと還ってくるのが。

我らが始祖から遠ざかるほどに、この世界からはとうに失われたと思われていた力。その力が今、私たちの中で目覚め、そして私たちの子らへと受け継がれていくのだ。私たちはまた、クランの内に眠る力をも目覚めさせるだろう。

彼の瞳をまっすぐ見つめられるくらいに顔を離すと、自分の唇が腫れているのを感じた。私たちはキスの情熱で荒い息をついていた。自分の目が...