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チャプター 80

アローラ視点――続き

あの女、そこまで馬鹿だったというのだろうか? ムーンスター領地の、それも群れの訓練場で、誰かを追い詰めるためにやって来るなんて。かつては可愛らしかった顔を怒りで醜く歪め、狂気をありのままに晒け出して、彼女がずかずかと進んでくるのが見える。ダミアンが体をこわばらせ、彼の内を激情が轟々と駆け巡るのを感じる。私は手を伸ばして彼の手首を掴み、彼を見上げて小さく首を横に振った。サラがあとどれだけ愚かな振る舞いをするのか、見届けてやりたかったのだ。

『何を企んでいるんだ、俺のスターライト?』

頭の中にダミアンの声が響いて、私は驚きに体を震わせた。

これが彼のメイトになったことの特典...