月に選ばれた

第178話

カルロス視点

私の娘、私のヴィーは幸せだったのか？ 彼女がオリバー卿の番になることに、いや、どんな狼の番になることにも、あまり喜んでいなかったことは認める。だが、彼女が幸せだと知ることで、私よりも良い人生を送れるという希望が湧いてきた。満月が近づくにつれ、それだけが私の頭の中を巡っていた。

私の筋肉は今まで経験したことのない痛みで疼き、歯茎は脈打ち、まるでライカンの牙がいつでも突き出してくるかのようだった。そして感情のコントロールは以前よりもさらに不安定になっていた。しかし、体の変化で最も衝撃的だったのは、食欲が劇的に増加し、何を食べても満足できなくなったということだった。

この状況で唯...