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第56話

「質問があります」と私はアルテミスに告げ、組んだ膝の上に手を置いた。

「はい、女神様」と彼は頭を下げながら答えた。

「私の力は小さなものにしか使えないの?それとも車だって持ち上げられるの?」

「鍛えれば強くなる。どれほど強くなるかは、わからない」と彼は肩をすくめて言った。

「狼の姿でドラゴンの力を使ったけど、それは他の力も狼の姿で使えるということ?」

「そうかもしれない」

私は次の質問の答えを怖れながら、自分の手を見下ろした。座った姿勢で落ち着かなく体を動かし、再びアルテミスを見つめた。

「私は…危険な存在なの?」とゆっくりと尋ねた。

「ジー」と背後でスミスがため息をついた。いつからガナー以外...