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第42話

エルデン議員が私の方へ歩いてきて、いつもの席に座った。彼はテーブルにティーセットを置き、二つのカップにお茶を注ぎ始める。私に一つ手渡すと、私はその気遣いに感謝の笑みを返す。

私たちは静かにお茶を飲み始める。今回のお茶は前回のような柑橘系の香りはないが、蜂蜜が入っている。美味しい。

「で、前回のお茶が私を殺すためのものだったなら、今回のは何のためですか?」と私が尋ねると、彼は面白がった様子を見せる。

彼は軽く笑い、目に楽しげな光が宿る。

「ストレス用さ。特に恋人が死地に送られた時にはね」

私はゴクリと唾を飲み込む。胃の底に沈んでいた恐怖感が、招かれざる客として戻ってきた。私はその感覚を...