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第40話

私は城の入り口に立ち、ノアの姿が見えなくなるまで動かなかった。それでもなお、動くことをためらっていた。胃の中の不安感はさらに強まり、吐き気すら催すほどだった。

ノアがいない間、自分に目的を持たせようと決め、図書館で魔女に関する調査と共に、アリステア王についてできる限りの情報を掘り起こして役立てようと計画した。

振り向くと、ノアの友人の一人、エズラが私を待っていた。

「やあ、ヴェラ」エズラは、豊かな巻き毛とオリーブ色の肌、そして非常に優しい茶色の瞳を持つ、本当に親切そうな男性だった。「ルーカスから、ノアが出かけると聞いたんだ。君に付き添いが必要かと思って」

それは丁寧に「見張り役」と言っ...