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第69話

ローズの視点

ドアがきしみながら開き、薄暗い部屋が現れた。ろうそくとハーブの香りが空気に重く漂い、最初から不穏な雰囲気を作り出していた…

準備室。

その名前だけで私の頭は完全に混乱した…私を屠殺のために準備する部屋!

自分の絶望的な状況の認識が、まるで煉瓦の山のように私を襲った。以前の二人の警備員に部屋の中へ連れられ、私の一歩一歩が迫りくる破滅を反響させ、頭の中では時計の音が刻々とカウントダウンし、私の最期へとどんどん近づいていく。

彼らが不気味に「準備室」と呼ぶこの場所は、むしろ恐怖の部屋に近かった。壁には奇妙な赤い塗料で描かれたシンボルが飾られ、ろうそくの揺ら...