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第37話

ドミニク

体が冷たくなる。「何だって?どういう意味だ、連れ去られたって?」

レイニアは肩をすくめて俺に電話を放り投げる。ドレイヴンの前に立ち、椅子に縛られてくすくす笑っているこのバカ野郎に向き合いながら、電話を耳に当てる。「もしもし?」

「グリフィンが小屋に閉じ込められてる」グースが言う。「助けに来てくれ、奴を救出するんだ」

「ちょっと待て」俺は息を飲み、一瞬頭が真っ白になる。「どうやって捕まったんだよ、あいつは?」

「分からない。タエアドラとゲイルは小川の向こう側にいた。グリフィンが電話に出ないから心配になって偵察を送ったんだ。丘の上で彼のバイクの横に電話が落ちてるのを見つけ...