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第23話

私はどこに向かっているのかさえ分かっていなかったことに気づき、携帯を取り出して最寄りの駅やバス停を調べた。10〜15分ほどの距離にあったので、そのまま歩いた。走りたかったけれど、目立ちたくなかった。とても怖かったけど、前に進むしかないと自分に言い聞かせた。

最寄りのバスターミナルに着いたとき、なんとも言えない安堵感を覚えた。中に入って時刻表を確認すると、サンフランシスコ行きの次のバスは10分後に出発だった。今はそれでいいと思った。実際、ロサンゼルス以外ならどこでもよかった。

あまり人がいなかったので、すぐにチケットを買ってプラットフォームへ向かった。バスはすでにバス停に止まっていて、自由の...