売られた氷の女王

第123話

それから彼は振り返って家に向かって歩いた。私はそれが嫌だった。本当に一人にしてほしかったが、家族のためにまた別の争いを作りたくなかった。

私は立ち上がり、彼の後を追った。リアが私を見て、彼女は私の表情を読み取れたと思う。彼女の心の中も分かっていた。彼女がどれだけ私に彼女と一緒にいてほしいか分かっていたが、それはできなかった。

父の仕事部屋に入ると、父は腕を組んで窓際に立っていた。私はソファに座った。彼が振り返って私の目を見るまで約1分かかった。彼は真剣だった。父がこんな様子でいるのを見るのは珍しかった。

「セス、お前の弟について何とかしないといけない」

私は首を振った。

「彼についてどうすれば...