売られた氷の女王

第112話

私は彼女の腰に腕を回した。

「信じてくれ、気にしていない。たとえ家族から追い出されても、構わないんだ」

「でも、あなたは家族が好きじゃない」

「好きだよ、そして彼らはいつも何が起きても支えてくれると教えてくれた。彼らがその約束を破ったんだ、私じゃない。今、彼らは私が望まない人生を強いようとしている、私が自分の幸せを見つけることを許さずにね」

「必要なら家族に逆らってもいいと言うの？」

「アリス、嘘はつかない。彼らに逆らうつもりはない。でも君が私にそんなことを求めないことも知っている」

「でもリカルドがあなたにそうするよう頼んだら？」

私は彼女の目を深く見つめた。

「そうなったら、君が私と一緒に...