売られた氷の女王

第103話

一瞬の間があった。彼女が答えるまで数分かかった。

「あなたは？」

「いいえ」

「私もよ」

私はため息をついた。

「迎えに行くよ。早く会いたい」

「完璧ね。それじゃあ」

「愛してる」

また返事はなかった。私はソファに寄りかかった。自分がどこに辿り着いたのか、まだ信じられなかった。私を狂わせる若い女性。ロマンチックなディナーを用意させ、一緒に過ごす時間を待たせ、そして傍に置きたくてたまらない女性。たとえ彼女が私を騙していたとしても、気にしないと思った。一分でも彼女に会えるなら、耐えられるだろう。

私はただ天井を見つめて横になっていた。アリスと再会してから、アンバーに対する気分が薄れていたので、そ...