彼の小さな花

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第34話

コーンドッグの屋台に行くと、フェリックスはプレーンを一つとチートス風味のホットドッグを一つ注文した。なぜかフェリックスは辛いものが全く苦手だった。それが時々私をイライラさせることもあった。二人分の普通の料理を作れないし、自分の皿には神をも恐れぬ量のチリオイルをかけなければならなかったから。

でも、その甲斐あって私はたくさんのチリオイルやスパイシーソース、チャツネのレシピを完璧にマスターしていた。

私はコーンドッグを数分で平らげた。再びフェリックスを見た。

「観覧車に乗る?」

「お化け屋敷に連れて行くって約束したじゃないか」

私はそのことを忘れていたわけではない。ただ…行きたくなかっただ...