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第178話

次の日、私は早起きしてジョギングに出かけた。ジョギングというよりは散歩のようなものだった。私は元々ランナーではなかった。それに、走ることで胸が揺れる姿が嫌いだった。朝早くからそんな注目を集めたくはなかった。

午前9時頃、家に帰ってシャワーを浴びた後、ジュリアンにおはようとメッセージを送った。彼はすぐに電話をかけてきた。

「おはよう」彼は言った。声はかすれていて、いつもより低かった。朝の声だ。私は少し笑った。しばらく聞いていなかった声だった。

「おはよう!」私は歌うように言った。

「誰かさん、ご機嫌だね。それに早起きだ」

「今日、仕事に戻るかもしれないの」と私は彼に伝えた。「そう、走り...