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第9章 離婚

「明後日、どうしたの?」篠原千穂は訳が分からずに尋ねた。

木戸達也は即座に答えた。

「その時、試合に送っていくよ」

篠原千穂は眉をひそめ、反射的に拒否しようとした。

「自分で……」

「もしお爺さんが試合に送らなかったことを知ったら、きっと不機嫌になるだろう」木戸達也は自分でもどうしたか分からなかったが、篠原千穂が拒否しようとするのを見て、なぜか安心するはずだった。

彼は別に送る必要はなかったが、口を開くとお爺さんを口実にしてしまった。

篠原千穂は、お爺さんが試合に参加することを知らないと言いたかったが、今実家に住んでいるので、お爺さんがいつ知るか分からないと思い直した。

お爺...