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第16章 しまった、化粧が崩れた

「そうだ、明日仕事が終わったら新しい薬を作ってあげるわ。この薬、何日も研究してきたの。もし効果があれば、足にもっと良いかもしれないわ」

古宮桐也は彼女の瞳が輝いているのを見て、まるで宝物を見つけたかのように笑顔を浮かべていた。

彼の足は麻痺しているのに、どう見てもこの女の方が自分よりも熱心だ。

でも、妻に心配されるのは悪くない気分だ。

彼は彼女の肩に手を置き、顔を近づけて、にやりと笑いながら眉を上げた。

「それじゃ、頼んだよ」

千葉晴美は自信満々に自分の胸を叩いた。

「任せて」

彼女は浴室に向かい、彼のためにお湯を張り、用意した薬草を入れた。これらの薬草は彼の足の回復に大いに...