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第7章 佐藤有希は宮原裕也の心の宝

浅井立夏は整理した荷物を段ボール箱に詰め込み、すぐに一杯になった。「社長の心は読めないから、指示に従うしかないわ」と彼女は言った。

「でも、それでいいの?」田中美紗が小声で尋ねた。

浅井立夏は一瞬驚き、笑顔を引っ込めた。

田中美紗は彼女のために憤慨した。「あなたと宮原社長は三年間も一緒にいたのに、彼がこんなに冷たいなんて…」

「美紗ちゃん、言葉に気をつけて」と浅井立夏は淡々と彼女に注意した。美紗の表情がまだ納得していないのを見て、ため息をつきながら一冊の手帳を手渡した。「これは宮原社長の習慣を記録したものよ。参考にして、彼の逆鱗に触れないようにね」

田中美紗は驚きながら手帳を受け取...