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第49章

浅井立夏が事務所に入ると、佐藤有希が彼女のオフィスチェアに座っているのが見えた。彼女は微かに眉をひそめたが、すぐに表情を戻した。

「佐藤さん」

佐藤有希は彼女が来たのを見ても、席を譲る様子はなく、向かいの椅子を指さして言った「座って、ちょっと話しましょう」

浅井立夏は少し目を細めた「もし私の記憶が正しければ、ここは私のオフィスですよね」

佐藤有希はまるで今思い出したかのように、「そう?私、ここで半日座ってたから、ぼーっとしちゃって」

浅井立夏は彼女が立ち上がるのを見て、歩み寄った。机の下にひまわりの種の殻の山を見つけると、眉をきつく寄せた。

佐藤有希は少しも恥じる様子もなく、「待...