離婚後、産婦人科で元夫に会っちゃった

第25章 お二人の親密な時間を邪魔してしまいました

佐藤有希は椅子に腰掛け、病室を一瞥してから浅井立夏に視線を向けた。彼女の表情は冷静そのものだった。

「また二日間も昏睡してたって聞いたけど？」

その口調にはどこか楽しげな響きがあった。

浅井立夏は冷たく言った。「あなたのおかげでね」

あの日、彼女は山崎弘明に向かって立っていた。山崎弘明が彼らに近づいてくるとき、彼には攻撃の意図が全くなかったことを確信していた。

もし佐藤有希があの一声を上げなければ、事態はこんな風にはならなかっただろう。

しかし。

佐藤有希にはちょっとも罪悪感もなかった。

佐藤有希は足を組み、高いヒールの靴を揺らしながら、悠然とした様子で言った。「回復してるみ...