第110章 今回は正しい仲間を選んだと願う

サラ視点

仕事を終えた後、私は再びカフェで幸太郎と落ち合った。

彼は私の前に座るなり、グラス半分のコーラを一気に飲み干し、ナプキンで額の汗をぬぐった。

口元に貼り付けたちょび髭が歪んでいて、まるで滑稽なピエロのような顔になっている。

長く、苦しい逃走劇を繰り広げてきたことは明らかだった。

私は申し訳なさそうな笑みを浮かべて言った。「ごめんなさい。監視カメラを確認している最中に、春と鉢合わせしてしまったの。彼は私が本当にストーカー被害に遭っていると思い込んでしまったみたい」

幸太郎は私をじろりと睨みつけ、無作法にも私の目の前で、げっぷを一つ鳴らした。

私は肩をすくめる。「本当に悪...