第54話

寝室から出ると、温かく家庭的な雰囲気の廊下に迎えられた。ケリーが廊下を通って階段へと先導してくれた。カーペットはクリーム色の柔らかいタイプで、足の指が沈み込み、まるで泥のように踏みしめたくなるような感触だった。壁はより濃い茶色で、おそらくパックのメンバーや家族の写真が飾られていた。様々なイベントやパーティーの写真も壁に並んでいた。階段は豪華でありながらも家庭的な雰囲気を持っていた。まるでおばあちゃんの家に行ったときのような、何に触れても、うっかり何かを壊してしまっても心配する必要がない感じ。ソファに足を乗せたり、毛布にくるまって眠ったりしても叱られない。私はこの感覚が大好きだった。これこそ私が...