偽物令嬢のはずが、実家はまさかの兆円財閥!

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第149章 お前は歓迎しない

山口夏美はちょうどダンスのワンセットを終え、ドリンクを手に取ったところだった。二人が何か話し込んでいるのを目にして、不思議そうに問いかける。

「お兄ちゃん、何かあったの?」

「いや、なんでもない。ボートから救助要請があったから、状況を確認させているところだ」

山口豪は事もなげに答えた。

二人の会話を見て取った岡本凜太郎が、ジェスチャーで音楽のボリュームを下げるよう指示する。山口拓海は事情こそ飲み込めていなかったが、即座に従った。近くにモーターボートが一艘停泊していることは、すでに全員が知っていたからだ。

山田祥生はニヤリと笑い、竹中蓮の肩を小突いた。

「近くの島ってことは...